地元、信州の農・食・暮らしを発信 ―さんちょく新聞より―

今年のバーベキューは野菜が主役

タイトルなし

 今号のテーマは「野菜が主役のBBQ」。BBQといえば、お肉がメインになることが多いと思いますが、夏は野菜が本当においしい季節。BBQなら、素材のおいしさを丸ごと味わえます。
 夏、直売所には、旬の農産物はもちろん、個性豊かな野菜がたくさん出荷されています。そんな個性豊かでおいしい野菜たちは、BBQを一層盛り上げてくれるはず。野菜をわき役にするのではなく、「主役」に据えたBBQ、今年の夏はしてみませんか?


BBQで主役になる!
珍しい夏野菜&キノコ



 直売所なら、なかなかお目にかかれない珍しい農産物がたくさん出荷されています。期間・数量限定品も多いので、出会った時がチャンス! 個性豊かな野菜達に出会えば、「野菜が主役」のBBQがしてみたくなるはず。


ぼたごしょう
(ぼたんこしょう)



タイトルなし

 一見するとピーマンのようですが、ピーマンと比べて少し丸みのあるふっくらとした形状で、食べるとピリリとした爽やかな辛さが口の中に広がります。辛みだけでなく甘味もあるのが特徴で、炒めてよし、煮てよし、お酒のつまみにもぴったり。食欲の減退しがちな夏にうれしい美味しさです。
 中野市ではぼたんこしょう、信濃町ではぼたごしょうとしてそれぞれ伝統野菜に登録されており、標高の高い冷涼な地域で栽培されるのが特徴。名前の由来は、実の形が牡丹の花に似ていることからと言われています。(店頭に並ぶ基幹は7月中旬~9月下旬くらいまで)
ここで見つけた!
道の駅ふるさと豊田(中野市)
道の駅しなの ふるさと天望館(信濃町)


有明かぼちゃ



タイトルなし

 安曇野市穂高有明の一部の地区は、砂地の土壌で水はけがよく、昔からおいしいカボチャが採れる土地。 Vif穂高では、有明地区で8月上旬まで収穫されるカボチャを、「有明かぼちゃ」と名付け販売しています。甘味が強くホクホクとした食感が特徴で、BBQでも主役級のおいしさになります。蒸し焼きやシンプルにグリルにすれば、素材の味が引き立ちます。8月上旬までの期間・数量限定品。売り切れ必至です!
ここで見つけた!
Vif穂高(安曇野市)


ガブリエル



タイトルなし

 カラーピーマンの新品種で、糖度が高くフルーツ感覚で食べられます。そのままガブリとかじって、生で食べられるから「ガブリエル」。苦みがないのでピーマンが苦手な子供にぜひ。 火を通すと甘味が増すのでBBQにもおススメです。
ここで見つけた!
生活菜園テスク(飯田市)


柳松茸



タイトルなし

 キノコ栽培が盛んな東信・青木村。なかなか流通に出回らないキノコ類も豊富に栽培されています。中でも「柳松茸」は、クセが無く、風味豊かでシャキシャキとした食感が特徴。長年、キノコ栽培に従事してきた「道の駅あおき」の生産者が作る柳松茸は、豊かな香りと旨味が抜群です。 BBQなら、ホイル焼きもおいしい! 風味がいいので、アヒージョなんかもおススメです。
ここで見つけた!
道の駅あおき(青木村)


開田高原のとうもろこし



タイトルなし

 標高1,100mにある開田高原では、日中と夜との寒暖差が、甘味たっぷりの美味しいとうもろこしを作ります。ゴールドラッシュやミルフィーユ、おひさまコーンなど、様々な品種のとうもろこしが店頭に並びますが、彩菜館の一押しはグラビスという品種のとうもろこし。ミエルコーン(黄色)とピュアホワイト(白)を掛け合わせてできた品種で、白と黄色の粒が混ざっています。甘味とうまみがしっかりとのり、果皮がやわらかいのが特徴。
 BBQでは、皮をむかずにそのまま火にかけて蒸し焼きのようにすると、中の粒が乾燥することなく美味しく食べられるそうです!
ここで見つけた!
彩菜館(木曽町開田高原)


UFOズッキーニ・丸ズッキーニ



タイトルなし

 ズッキーニといえば、細長いものをイメージする人も多いかもしれませんが、直売所には様々な形のものがお目見え。東御市の「道の駅雷電くるみの里」では、UFO(円盤)型ズッキーニや丸型ズッキーニなど、個性豊かな色と形のズッキーニが並びます。ジューシーさをより味わいたいなら、厚めに切ってグリルか丸焼きがおススメ。見た目も楽しいBBQになります。肉詰めにしたり、チーズをのせて焼いたりしてもおいしい!
ここで見つけた!
道の駅 雷電くるみの里(東御市)


ジャンボにんにく



タイトルなし

 「道の駅安曇野松川 寄って停まつかわ」で見つけた「ジャンボにんにく」。直径10センチメートル近く、一片の大きさも目を見張ります。だからこそ、普段は他の食材の引き立て役のニンニクが主役級に。ニンニクは火を通すとホクホクとしたイモのような味わい。丸焼きや、オリーブオイルと一緒にホイル焼きにすると、旨味がより引き出されます。焼いている間、辺りに食欲をそそるいい香りがたちこめます。この大きさならば、食べごたえ抜群!
ここで見つけた!
道の駅 寄って停まつかわ(松川村)


大玉トマト(紀子のトマト)



タイトルなし

 トマトはトマトでも、規格に捉われない売り方が魅力の直売所では店頭に並ぶ野菜の大きさも様々。上田市の「いずみの里」で見つけたのは、直径10センチメートル越えの大玉トマト。トマトは、最初に付く一段目の実を「第一花房」と呼び、大きく育つことが多いのだとか。生産者の田中紀子さんは、特に大きく育てて出荷。栄養をしっかり吸ったトマトは甘みもたっぷりで、もちろん生で食べるのもおいしいですが、 BBQなら「焼トマト」。甘みが増しておススメです。大玉なので、トマトの水分だけで作るトマトカレーにもぴったり!
ここで見つけた!
生産者直売所 いずみの里(上田市)


大長ナス



タイトルなし

 直径30〜40センチメートル程にもなる「大長ナス」。その姿もさることながら、色も様々で個性的。定番の紫から、緑や白まであり、見た目も美しく、BBQが盛り上がること間違いなしです。生産者の今井明さんによると、他と比べて果肉がやわらかいのが特徴で、焼きナスは絶品なのだとか。丸焼きにして、皮をむいてかぶりつけば、柔らかな果肉がとろっととろけます。
 栽培も少なく貴重なナス、数量限定なので、出会えればラッキー!
ここで見つけた!
たてしな自由農園(茅野店)(原村店)


ローザビアンカ(ロッサビアンコ)



タイトルなし

 知る人ぞ知る、イタリア原産の薄紫色が特徴の丸ナス「ローザビアンカ」。松本市の直売所、アルプス市場ではイタリアンシェフが買い占めることもあるとのこと。火を通すとクリーミーでとろけるような食感が楽しめます。生産者も少なく、貴重な洋ものナス。輪切りにしてステーキにしたり、チーズをのせて焼いたりするほか、油との相性が良いので素揚げも絶品とのこと。そのおいしさに、きっとはまるはず!
ここで見つけた!
生産者直売所アルプス市場(松本市)


新鮮夏野菜をそのまま「丸焼き」にしてみよう!



 野菜はその旨味や水分を逃がさないよう、焼く前ではなく、丸焼きにしてから切り分ける方がおススメ。皮が真っ黒になっても気にする必要はありません。ここで紹介した以外にも、直売所には新鮮でおいしい野菜がたくさん。ぜひ色々な野菜で試してみて!

(平成28.8.2 産直新聞第94号より)
さんちょく新聞とは

長野県内の直売所情報に特化した季刊(年4回)のフリーペーパーです。直売所や道の駅で見かけたら、ぜひ手に取ってみて下さい。「産直コペル」をご購読いただくと「さんちょく新聞」が同封されます。併せてお楽しみ下さい。

記事一覧