トピックス

産直コペルvol.18のご紹介!

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 本号では、「鳥獣害対策」を特集テーマに取り上げました。農林水産省の調査によると、鳥獣害による平成26年度の農業被害は191億円。その被害は甚大です。鳥獣被害への対策を進める地域や、捕獲した動物を食肉として提供する店舗を取材し、鳥獣害対策の現状とこれからについて考えました。

◇富山県黒部市の阿古屋森づくりクラブに聞く「カウベルトを使った里山の再生」
◇長野県大町市に聞く「モンキードッグが担う自然との共生」
◇長野県下諏訪町自然育工房岳に聞く「捕獲・解体現場」
◇長野県伊那市のざんざ亭に聞く「鹿肉活用の道」
◇獣害対策グッズの有効な活用方法

などなど。乞うご期待!

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■2つ目の特集に、日本最大規模の大型直売所、愛媛県今治市「さいさいきて屋」の新店舗オープンを取り上げました。新設2店舗の特徴と、JA越智今治さいさいグループの代表西坂文秀さんの目指すところに焦点を当てました。

■今号から新連載「長谷プロジェクト ふるさとのリアル」をスタートします。東京で暮らす編集部丸山が、自らの実家がある長野県伊那市長谷地域についてつづりました。高齢により田んぼを管理し切れなくなった彼女のお父さん。実家の田んぼはこれからどうなる?!

■「土から育てるvol.7」では、埼玉県入間市の鶏卵農家(有)桂ファームを取材しました。鶏卵直売で年間2億円を売る同社の栗原さんに、土づくりや、その経営哲学について聞きました。

■「日本各地の直売所の声・ザ ボイス」では、静岡県袋井市の「とれたて食楽部」の声をお届けします。

全国の地域おこしの先進事例が満載

農家を訪ねてvol.17 森暮らし

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 山梨県都留市の森の中で暮らす加藤大吾さん(42)は、今から10年ほど前に東京からこの地に移り住んだ。現在は奥さんと4人のお子さんに加え、羊、鶏、犬、馬などの元気な動物たちと一緒に農業をベースに生活しながら様々な活動を行っている。「生態系の中で暮らしたい」という思いからこの地で暮らし始めた加藤さんに、現在の暮らしについて教えてもらった。


自然の生態系サイクルの中で暮らしたい



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 教えてもらった住所を訪ねると、家に隣接した小屋の中でたくさんの鶏や羊たちが元気に鳴いて出迎えてくれた。鶏たちの姿は一般の養鶏場で見るようなものとは違い、色、形様々で体も大きく、活発に動きまわっている。羊たちもメエメエとよく鳴き、動物園で見かけるものたちよりもずっと生命力がみなぎっているように見えた。
 「うちの動物たちには、餌は少ししかやりません。基本は散歩させる中で、自分たちで餌を食べます。彼らは生きる力を持っているから、それを最大限使ってやるんです」と加藤さん。だからこそ動物たちの姿がこんなにも力強く見えるのか、と納得する。
 現在加藤さんの家には、馬、羊、鶏、犬とたくさんの動物たちが暮らしている。鶏はその卵を食べ、毎年30羽ほどをさばく。鶏糞や卵の殻は畑の堆肥に利用する。馬糞や羊糞も同様に畑の堆肥とし、馬については馬耕に利用したり、羊はその毛を刈って毛糸を作ったりもしている。「自然の生態系サイクルの中で暮らしたい」という思いで、東京から都留に移り住み、かれこれ10年以上、この森の中で動物たちと共に農業をしながら暮している。

 そんな、農業をベースに自給的生活をする加藤さんだが、その活動は実に多岐にわたる。県内外から人を招いて、自身の暮らしや農業を体験してもらう催しを企画したり、NPO都留環境フォーラムの代表を務め、農産物の生産と販売や在来種の保存活動にも関わる。かと思えば、市内の大学で非常勤講師を務め学生に講義するという一面も持つ、多忙な兼業農家だ。


農業って面白い



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 「森の中で暮らしたかった、ただそれだけでした」。この地へ来たことについてそう話す加藤さん。「農業がしたい」という意図があってここへ来たわけではないという。
 農業をするようになったきっかけを次のように話した。「ここへ来て、木を切ったばかりの土地に、試しに葉物野菜を蒔いてみようと、5種類くらいの種をポイッと蒔いてみたんです。もともと山の中で、養分があったからでしょうね、蒔いたら何も手をかけなくてもけっこう出てきて収穫できたんです。こりゃあ面白い。作れるんだなと思いました」
 ここで野菜が育つことに喜びと面白さを覚えた加藤さんは、そこから畑や田んぼで作物を育てることに力を注ぐようになった。

地元、信州の農・食・暮らしを発信

木曽の朴葉物語

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 初夏を象徴する、朴の木の大きな葉っぱと白い花。木曽地域では昔から朴の葉を、調理や保存などのさまざまな場面で活用してきた。葉の収穫は、6月上旬から7月にかけて。まだ朴の葉が膨らみきらない5月下旬、木曽地域の郷土食の伝承や農産物加工に取り組むグループ「夢人市(むじんいち)」の代表を務める野口廣子さんに、かつてこの地で朴の葉がどのように使われてきたのかを教えてもらった。


大きくて丈夫、殺菌作用もある朴の葉




 日本産の樹木の中でもっとも大きな葉と花をつける朴の木は、モクレン科の落葉高木だ。その葉は20センチメートルから、大きいもので50センチメートルほどにもなる。「朴(ほお)」は「包(ほう)」の意で、昔からその大きな葉に食べ物を盛ったり包んだりするのに使われてきたという。
 「大きくて丈夫だから、中にお米を包んで煮たものを山に持って行ったりしたのよ」。野口さんはそう言いながら『朴葉めし』を差し出してくれた。これは、朴の葉の中に米をくるみ、塩で味付けして煮たものだ。朴の葉の独特の風味が中のご飯に染みこんで、食べると口の中にその香りがふわりと広がる。
 「御嶽山に行く時のお弁当と言えば、みんなこれだった」と言って野口さんはほほ笑む。学校登山で御嶽に登った子供たちが、お昼に朴の葉を広げ朴葉めしを食べているところを想像すると、こちらの口元も緩んだ。大きくて丈夫なだけでなく、朴の葉には殺菌作用もあるため「保存が効く」と、重宝されてきたそうだ。


おこびるには欠かせない朴葉巻き




 前述の朴葉めしや、おにぎりを包んだ朴葉おむすびなど、昔から木曽地域でいろんな料理に活用されてきた朴の葉だが、もっとも代表的なものと言えば、やはり「朴葉巻き」だろう。「朴葉巻き」は、米の粉をこねた皮の中に餡を入れて朴の葉で包んだものを蒸しあげた、木曽を代表するお菓子だ。
 「季節の行事が1か月遅れのこの地域では、端午の節句が6月。各家庭でちまきと一緒に朴葉巻きが作られて道祖神や代神様に供えるのが習わしだった」とかつての風習を教えてくれた。
 また、朴葉巻きは田植えの際のおこびるにも欠かせないものであったという。「今のように1日2日じゃ田植えは終わらないし、家族も大勢いたから、各家庭で100個、200個も作って田植えの期間中のおこびるにしていた」とのこと。
 そのため、腹にたまり日持ちがするようにと、朴葉巻きは今よりもずっと大きく、硬く作られていたのだという。ざるに並べたり竿に干したりして水分を飛ばし、食べる時には焼いてから食べるのが一般的だったそうだ。ゆえに、木曽出身の人が懐かしむのは、今売られているような柔らかい皮のものではなく、硬い皮の朴葉巻きなのだとか。
 「『硬いのは売ってないの?』と聞かれることもある。焼いた皮の香ばしさや、噛むと米粉の甘味がじわっと出てくる、そんなのが思い出にあるんだろうね」と野口さん。

直売所がこの先生きる道を共に探る

「信州直売所学校 2016」開催決定!

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 昨年開催し、参加者の皆様から大変好評をいただいた「信州直売所学校」を、今年も開校することが決まりました。県下の直売所スタッフのスキルアップを目標に、直売所運営にまつわるさまざまな分野について幅広く学ぶ人材育成講座です。
 昨年度は塩尻市で開催し、長野県内32か所の直売所の皆さまからご参加いただきました。今年はより多くの皆さまからご参加いただきたく、伊那市と上田市の2か所で開催いたします。
 農産物の栽培から売り方、また遊休農地対策やグリーンツーリズムまで、幅広いテーマに毎回その分野の第一線で活躍する講師を迎えた、魅力ある講義内容となっています。ふるってご参加ください!


開催要項



〈開催期間〉


2016年7月~2017年2月まで
(月に1~2回実施し、全10回の講義を行う)

〈開催場所〉


伊那会場:信州大学農学部ゆりの木(上伊那郡南箕輪村8304)
上田会場:浅間リサーチエクステンションセンター(上田市常田3-15-1 信州大学繊維学部内AREC)

〈講義時間〉


15:00~18:00 まで

〈主催〉