直売所がこの先生きる道を共に探る

信州直売所学校2015 第8回

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環境保全のこだわり農産物を活かす加工方法



 長野県内の農産物直売所の関係者を対象とした全10回講座「信州直売所学校」の第8講座を1月13日、塩尻市にある県総合教育センターで開きました。今回のテーマは「環境保全のこだわり農産物を活かす加工方法」。多くの直売所等で取り組んでいる、もしくは目指している6次産業化事業の柱になる農産物加工について、次回(1月27日)との連続開催で学びます。この日は、県職員による食品表示等の解説、すでに加工を実践している「道の駅いまい恵みの里」の犬飼公紀駅長による講話、参加者が直売所で売りたい特産加工品の評価と改善計画(商品企画案)づくりの3本立てで行い、企画案は次の実習講座につなげる予定です。


食品の安全確保と衛生管理



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 県健康福祉部食品・生活衛生課の塚田竜介さんは「食品の安全確保と衛生管理」と題し、(1)食中毒について(2)食品表示について(3)食品等事業者の責務(4)自主回収報告制度−を解説しました。このうち体内に入ると短時間で吐き気や嘔吐の症状が出る黄色ブドウ球菌については「加熱処理だけで安心してはいけない」とし、「加熱すればブドウ球菌は死滅するが、毒素は残る。食中毒防止三原則に従って処理するのが基本」と呼び掛けました。食中毒防止三原則は、菌を付けない(汚染防止)、菌を増やさない(増殖防止)、菌をやっつける(加熱処理)の3つの実践を示したものです。


農業で生活のできる仕組みづくり
農産物加工のアイデアと実践



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 「道の駅いまい恵みの里」の犬飼駅長は農産物加工の工夫で、農業で生活のできる仕組みを作り上げた実績を報告しました。平成24年度の国の補助金で農産物加工施設を設置して以降、本来であれば規格外品として捨てられてしまうような農作物も加工品に仕立てて、価値ゼロだったものに大きな付加価値をつけて販売、まったく無駄のない加工品製造を展開しています。全体の売り上げに占める加工品の割合は増加しているとのことで「全く無関心だった生産者も、作れば売れるから最近は目の色が変わってきた。積極性が生まれ、珍しい農産物も出てくるようになった」と笑顔で話していました。


特産加工品の評価と改善計画づくり



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 3つ目の講義は、産直新聞社代表の毛賀澤明宏が司会を務め、それぞれの直売所にある特産加工品について、参加者が自己評価をし、改善計画を作りました。また、新たに新商品を模索している直売所では、商品のこだわりや特徴、キャッチコピーやパッケージ、PRなども発表しました。次回の講座で講師の山際博美さん(福島県、山際食彩工房)から実習の中でアドバイスをもらいます。


次回の信州直売所学校



 次回は1月27日。テーマは「こだわり農産物の新しい加工商品を試作する」です。


カリキュラム・参加申込書はこちら



 現在、信州直売所学校では、各回の受講生を募集しています。興味のある回のみの参加も受け付けております。お誘い合わせの上、ぜひ、ご参加ください。
 参加申込は↓の申込用紙をダウンロードいただき、必要事項を記入の上、産直新聞社(FAX:0265-82-1261)までお送り頂くか、お電話(TEL:0265-82-1260)でお申し込みください。


信州直売所学校申込書 (pdfファイル、677835バイト)

信州直売所学校カリキュラム (pdfファイル、4653103バイト)
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GAPとは「Good Agricultural Practice」の略で〝良い農業の実施〟の意味。「人間の健康」「自然の環境」を守り、「持続的農業」生産を行い、消費者に信頼される健全な農業を実践することです。科学的知見に基づきながら、食品安全だけでなく、環境保全や労働安全など幅広い分野を対象とし、法令やリスクを認識しつつ、持続的な農業生産を目指します。

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