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信州直売所学校【5】 農産物・食品パッケージとラベルづくり

第5講義(10月25日26日)のテーマは「ラベル」。前半は、地方事務所農政課と保健福祉事務所から講師を迎え、商品の裏に貼る、食品表示ラベルについて食品表示法の決まりごとを学び、後半は商品の顔となる、表ラベルのデザインの重要性や考え方について、当社編集部・柳澤愛由の報告をもとに意見交換した。


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食品表示の部



 食品表示法の基礎講座、講師には、伊那会場:本藤みずきさん(上伊那地方事務所農政課)・北條博夫さん(伊那保健福祉事務所食品衛生課)、上田会場:臼田雅英さん(上小地方事務所農政課)・山口哲弘さん(上田保健福祉事務所食品衛生課)小林ゆかりさん(同健康作り支援課)の計5名を迎えた。
 そもそも食品表示法とは、食品表示についてそれまでバラバラに法整備されていた(1) JAS法、 (2)食品衛生法、 (3)健康増進法を1つの法にまとめ、平成27年4月から施工されたもの。定められたルールを守らない場合には、回収命令や、罰則規定も設けられている。
 同法においては、食品の種類等によって異なる非常に細かなルールが設けられている。例えば、生鮮食品は、名称と原産地を表示するという取り決めがあるが、しいたけの場合は、前述2項目のほか、栽培方法(原木か菌床か)についても表示義務がある。
 また、単品の野菜をカットしたものならば「生鮮食品」の規定に沿った表示義務があるが、これが複数の野菜をカットして混ぜたもの(例:サラダミックス)になると加工食品としての表示が必要となり、原材料名や内容量、保存方法についての表示義務が発生する。このほか、アレルゲン表示や原材料名の表示義務など、その取り決めは多岐にわたり、これらを全て把握するのは至難の技と言えそうだ。
 表示の欠落や、誤記等による自主回収事例は非常に多いと言い、「表示について正しいかどうかわからなかったら、現物を持って最寄りの公的機関に相談に行くのが一番」と案内した。



ラベルデザインの部



 商品の表ラベル、パッケージデザインについては、編集部柳澤愛由が講師を務めた。3年前からエプソン販売株式会社と共に進めてきた、「ラベルプロジェクト」(本誌掲載中)における調査結果や、デザインの考え方について説明した。
 柳澤は、ラベルのリニューアルによって売り上げ額が大きくアップした事例を紹介しながら、ラベルの重要性について言及。ラベルには商品の価値を高め、消費者の印象を左右する重要な役割があるのだと語った。



※デザインの方法論については、本誌バックナンバーや、昨年発行した「別冊産直コペル 手づくりラベルで農産物&加工品の魅力UP大作戦」に詳細な記述があるのでご興味ある方は、弊社まで問い合わせください


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